第22章 懐胎*
side.五条悟
翌日。
心を見た蓮が、抱っこしたがって。
それを阻止するのが大変だった。
愛しい妻に、可愛い息子と娘に恵まれる。
僕は世界で一番幸せ者だと思った。
「名前」
「うん?」
「僕ら幸せ者だね」
「そうだね」
優しく微笑む名前にキスをする。
「ねえ?そういえば、何で心だったんだろう?」
名前のふとした疑問に、僕も思う所があった。
ふにゃふにゃの心の手を繋いでいる蓮を見る。
「蓮。何で心は心なの?」
「んー。わかんない。こころがね、こころっていってた」
ん?
どういう事だ?
「心が、自分のことを心ってお名前だよ。って言ってたの?」
「うん。こころだよって、ぼくにおはなしするの」
僕は驚いて名前を見る。
「えっ?私は読心術なんか使えないよ!」
「僕だって無理だよ」
「この子たちが繋がってるってこと?」
「僕にも分からないよ」
この呪力量といい。
僕たちの子は不思議ちゃんだね。