第1章 プロローグ
私には人には言えない秘密がある。
それは変なオーラが見えたり、過去世をみたり、予知夢を視ること。
お化けや幽霊の類は見えないけれど、自分の守護霊は時々夢に現われる。
この変な体質のことは母しか知らない。
医療従事者として働いていると、たまに不気味なオーラを背負っている人に出くわす。
それを貰わないように気をつけているけど、たまにリフレッシュが必要になる。
あの夢は過去世かもしれない。
妙に懐かしく感じるからだ。
時間が経つにつれ徐々に頭が冴えていき、彼の瞳以外を忘れてしまう。
「さあ、今日も仕事だ!」
何事もなかったのように出かける支度を始める。
私は祖父、祖母、父、母、姉に愛されて、何不自由なく育った。
幼少期の習い事や部活。
やりたいことは全部やらせて貰えたし、大人なって困らないようにと医療従事者の学校にも行かせて貰えた。
恵まれた人生だ。
悪い所を強いて言うなら男運だけ。
哲学の道など趣のある場所で読書をするのが趣味。
ルアンパバーンみたいな綺麗で物価の安い国を放浪するのも好き。
最近はあの海の夢をみる。
次の休みは沖縄にでも行こうかな?