第1章 プロローグ
何度も
何度も
夢に見る。
澄み切った青い海の中。
揺れる海藻の茂みで魚たちが泳いでいる。
上を見上げると太陽の光が射していた。
そんなゆっくりとした時間が流れる。
ふと海面に影が見えて、私の元へ“彼”が訪れた。
『愛してる』
『何年経っても、また君を見つける』
『この瞳を覚えていて』
海の様な綺麗な目した“彼”。
もう少しでキスをしそうな所で、パチッと目が覚める。
「………また…同じ夢…」
何度も
何度も
繰り返し見る。
まるで遠い記憶。
ー輪廻転生ー
今日も夢をみた。
日に日に頻度とリアルさが増していき。
ここ数日は毎日同じ夢をみる。
起床後のルーティーンとなったカフェオレ。
それを飲みながら、朧気な彼を思い出す。
あの青い瞳…
彼は一体誰なんだろう?