第19章 幸福
「今日はどうだった?」
「うん、楽しかったよ。付き合ってくれてありがとう」
「どういたしまして」
なんか今日が終わっちゃうのは寂しいな。
「また来ればいいじゃん」
「うん、そうだね」
悟さんに寄り添って甘える。
「どうしたの?急に」
「ううん。私って本当に幸せ者だなって」
「そっか」
「うん。だから、ありがとう」
手を繋いでキスをした。
「高専に帰るのは明日にする?」
「ううん。また来ればいいだけだし、大丈夫」
これ以上、我儘は言えないよ。
それに高専の皆にも早く会いたいし。
「そっか。実は生徒達からいつ帰るのか、連絡が絶えなくて困ってたんだよね」
「そうなの?」
「うん。皆さ、名前と蓮がいないと寂しいみたい」
「ははっ。そっか」
「だから帰ろうか?」
「うん」
悟さんに手を引かれて高専に戻る。
「ただいまー」
「おっ!名前さんじゃん!おかえり!」
「えっ?何々?帰って来たの?」
皆が揃って迎えてくれた。