第15章 再会
すると引率の女性の先生が仲裁に入る。
「はーい。内輪でケンカしない。まったく、この子らは!」
ほっとする。
「あっ…じゃあ…私、そろそろ行くねぇ」
何事もなかったようにフェードアウトしようとした時だった。
「おっまた~!」
悟さんが台車を押しながら、こちらへ向かってくる。
ほんと間の悪い男だな!
悟さんは!
悟さんは京都校の生徒さんにお土産を配る。
「そして東京のみんなには、こちら!」
「ハイテンションな大人って不気味ね」
飽きれ顔の野薔薇に皆が合図ちを打つ。
その瞬間、バンッと台車の蓋が開いた。
「はい!おっぱっぴー!」
「故人の虎杖悠二くんでーす!」
何がどうなっているのやら。
呆然としていると、悟さんにガシッと肩を掴まれる。
「そしてこの子は僕の可愛い奥さんの五条名前ちゃんでーす!」
「「「ええっ!?」」」
今までお土産に夢中だった京都校の人達が一斉に私を見る。