第13章 懐妊
沖縄での式から2ヶ月。
無事に神前式を挙げて、晴れて私は五条名前となった。
そんなある日。
「あれ?」
「どうしたの?」
「うーん…最近スキニーがきつくって」
ジーパンのボタンが締まらない。
「そういえば名前、最近太ったよね」
「はあ?」
カチンときた。
確かに太ったけど、普通それ本人に言う?
「悟さんってほんとデリカシーないよね」
「えー。僕は今の名前の方が好きだよ。プニプニしてて抱き心地いいし」
そんなニヤけ面で言われても、全然嬉しくない。
「悟さん嫌い。ダイエットするからいいもん」
「ダイエットすんの?じゃあ僕も付き合うよ」
「えっ?いいの?」
一緒にジム通いとかしてくれるの?
なんて期待した私がバカだった。
「よっと」
「えっ?何?」
何で抱っこされてんの?
「何って、セックス」
「何でセックス?」
「手っ取り早い運動でしょ?」
「いや。セックスしてるけど太ったじゃん。それダイエットにならないよ」
「まあまあ」
丸め込まれてベッドに運ばれてしまった。