第2章 転生
「じゃあ、結婚を前提として今日から付き合おうか」
「えっ?」
「それなら問題ないでしょ?」
譲歩してくれるんだ。
それなら…
「じゃあ、お試しという感じで」
「あははっ!君は堅いねー!いいよ!お試しね!」
愉快そうに笑うので一安心。
そう思っていたら、五条さんは人差し指を私の唇に押しつけた。
「じゃあさ。とりあえず僕のことは悟って呼んでよ」
その艶っぽい瞳で見つめられると。
案外、コロッといきそうになるから怖い。
「…悟…さん」
「うーん。まあ合格。かな?」
彼の唇が弧を描く。
私は羞恥心から顔に熱が集中するのが分かった。
「あ。でも交際期間は3ヶ月。それ以上は待たないよ」
「えっ?短かっ!」
「その期間に色々と準備して、その後は僕の跡継ぎ産んで貰わないとね」
ニヤリと笑う悟さんは、妖艶でフリーダムで。
何故こんな無茶苦茶な人を好きになったんだろう?
私は首を傾げてしまう。
それでも引き寄せられるように。
また貴方に会えた。