第4章 女中として
********
山「ちゃん、疲れがたまってたんでしょうかね」
土「……あぁ」
昨日あいつを見たとき、
白い顔をさらに白くしてカレーをよそっていた。
よく見るとその髪の毛は濡れていて、
服も濡れていた。
大方、雨か何かに打たれたんだろう。
風邪引くなよ。
その一言でさえ俺は言えなかった。
あいつが俺のこと避けてるからだ。
ていうか、あいつ治癒能力あるくせに
風邪引いたりすんのな。
治癒能力使えるのは外傷だけか?
自分が天人であることを打ち明けられた日から、あいつは俺のことをさけ続けた。
自粛してるのかはわかんねぇが、
俺とは目も合わさなかった。
むしゃくしゃした。
なんとも言えない気分の悪さが
俺をおそっていた。
ザキや総悟とは普通に話してやがんのに
俺には挨拶もなしだ。