第4章 女中として
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あいつは近藤さんから多分聞いたんだろう。
だから俺の部屋の前にいた。
ずっとウロウロされて気が散って仕事が進まねぇ。
言ってないことがあるって言ったから俺の部屋にいれた。
あいつは目の前で正座して座ってる。
緊張でもしてんのか?
緊張する理由なんてねぇだろーに。
がさがさと懐に手を入れるが、
手に取ったのはからのタバコケース。
くそ、タバコ切れてんじゃねぇかよ
あー、くそ、イライラする。
『…あのね』
土「あ?」
『私、まだ言ってないことがあってね』
土「……」
なんだか、急に雰囲気が変わったような…
大人な顔つきになって話し始めたそいつに
俺は魅入ってしまっていた。