第3章 変わらないもの
近「ま、まあトシ、顔をあげてくれよ」
土「……」
近「まあ、トシが居場所のない奴を放っておけないのもわかってるさ。 よし、ちゃんを女中として迎え入れよう」
土「近藤さん…」
近「さすがに女の子に隊士をやらせるわけにはいかないしなぁ。 真選組内にいるならちゃんも安全だろうしな」
土「あ、ああ。ありがとう近藤さん」
土方は顔を綻ばせ、近藤さんにお礼を言ってその場を後にした。
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近「…っていうことがあったんだ」
『……え、ちょっと待ってよ…』
近「いやーまさかトシの奴がなぁ〜」
そのあと近藤さんは何か話してたけど
もう頭には入ってこなかった。
土方は近藤さんに頭を下げて
私をここに置くように?
なんで?
どうしてそこまでするの?
土方が頼み込んでくれたの?
どういうこと……
近「トシも昔居場所がなかったんだよ。 だからちゃんの気持ちが痛いほどわかったんじゃねぇかな」
『…ト…土方も?』
近「あぁ」
あっぶな、
危うくトシって呼ぶとこだった。おえ。