第3章 変わらないもの
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坂「逃げても逃げても必ず捕まえてやる」
『なんなの⁉︎ そんなにあたしに執着する意味がわからない‼︎』
そこは宮殿のような所だった。
私は坂本から走って逃げていた。
坂本はゆっくり歩いてるのにその一歩がやたら大きくて、すぐに私に近づいてくる。
私がどんなに走っても走ってもすぐに捕まる。
『離してっ‼︎ やめて‼︎』
坂「離すものか。だってお前は俺のーーーーーー…だから」
『……え』
「……い‼︎ おい‼︎」
ゆっくりと目を開けると、
黒い……。
『…ひ、じかた…?』
土「あぁ、俺だ」
土方は少しほっとしたような顔をした。
ああ、私は昨日こいつの部屋で寝て…
土「また悪い夢でも見たか」
『……うん…いつも同じような夢』
土「それはどんな夢だ」
『…追いかけてくるの…逃げても逃げても捕まる…』
土「もう大丈夫だ。 てめーを追いかける奴は刑務所だ」
『……うん』
手はじっとりと濡れていた。