第16章 たったひとつの (五条悟)
顔を背けて口をきゅっと結ぶ。
「〜」
『シない…っ』
「見てよ、とろとろ溢れてきちゃった」
『も…う、ばか…っ』
つぐまれた唇を先走りで濡れた欲でなぞる。柔らかくてあったかくて、この先を想像するだけで腰がゾクゾクして出そうになる。
「べーってしてごらん?」
『……いつ寝かしてくれるの…』
「2人でいーっぱい気持ちよくなってから一緒に寝たいんだけど、だめ?」
しばらく僕を睨んで、諦めたようにちろりと舌を出す。先っぽにほんの少し触れられただけで期待に膨らんだ欲はビクビクと反応する。
「あ、っ♡」
押せば最後には付き合ってくれる。それを分かっててやってる僕はずるい。それでも好きな人に触れたい欲求には勝てない。
『ん…っも、むり…苦し、いっ』
「んー♡半分も咥えられてないよ?」
『ちょ、っと!おっきくしすぎだよ悟…』
「だぁってに舐めて貰えるのなんていつぶり?もう僕興奮しすぎておかしくなりそう♡」
ほんの少し触れられただけで熱を上げる身体。
きゅっと目を瞑って小さな口で一生懸命に咥える姿がたまらない。ドクドクと脈打っているのが分かる。
「あ〜〜…可愛い♡」
『…っん、』
「そうそう上手になったね♡」
亀頭を含んでちろちろと舌を動かしている。絶頂するには物足りない刺激だけどそれがいい。可愛くて食べちゃいたいよ。
「っは、かわいい」
『も…っむり、』
「もう少し奥まで咥えてみよっか」
『んぐ…っん、う、』
驚いては見開いた瞳が再びぎゅっと瞑られる。その両端から生理的な涙がゆっくりと零れて、それに僕は酷く興奮を覚えてる。
『む、り…っ』
「苦しい?」
『…っん、くる、し…っ』
「恵の跡付けて帰ってきた悪い子にはお仕置が必要だよね。僕のこと王子様だって言ったじゃん。、王子様は1人でいいんだよ。」
可愛い可愛い僕のお姫様。
僕だけが君の王子様だよ。