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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第15章 青の日々 (及川徹)




部活終わりにちゃんに連絡しようと携帯を開くと写真が何枚か届いていた。

あ…!プリクラだ!ちゃんのピンショットも撮ってくれてるどうしよう!《約束は果たした。明日ジュースね。》とだけ添えられていて早速送ってくれた写真を開く。

だああああっっ可愛い…!!!

俺の学ラン着てるちゃん破壊力すごいって…なんなの!?

っじゃなくて!ちゃんに連絡しないと!

プルルル…なんか勢いで鳴らしちゃってるけど電話じゃない方が良かったかな。でもメールに気づかなくて入れ違いになっても嫌だしな…。

《もしもし及川?》

出てくれた…!電話の声も可愛いなぁ。

「もしもーし!今部活終わって学校でたところだよ!」

《うん、知ってる後ろ振り返ってみて》

「え?」

電話口の彼女に従って後ろを振り返ると同じく耳元に携帯電話を当てたちゃんが手を振っている。

『《お疲れ様》』

電話と目の前の本人から2重で聞こえる声が新鮮だ。どうしよう、なんか心臓ドクドク言ってるんだけど。約束して外で会うなんて今まで無かったからかな。

『及川?』

「あ、ごめんちょっと驚いちゃって。いつから待っててくれたの?」

『ほんとついさっきだよ。家まで行こうとしたんだけどバレー部の終わり時間に間に合いそうだったからさ。』

「そっか、わざわざありがとうね。学ランプリは楽しめた?」

『うん!でもやっぱり及川のは大きいね。ぶかぶかだったよ笑』

「可愛すぎるでしょ…」

『え?』

「可愛すぎるんですけど!?って言いました!」

『えと、ありがと…?』

「…やっぱ俺ちゃんが好きだな。」

『ありがとうね』

いつもそう。"ありがとう"って。YESともNOとも返さない彼女の気持ちは俺なんかに分かりっこない。

『じゃあ、私家あっちだから』

「あ、待って送るよ!」

『いやいいよ及川遠回りでしょ』

「一緒にいたいんじゃん!分かってよ!」

『そういうもん?』

「そういうもん!だから送らせてくれない?」

『分かったよ、お願いします』

呆れたように笑う彼女の隣を満面の笑みの俺が歩く。なんかカップルみたいでニヤケちゃうんだよね。部活終わるの待っててくれた彼女と部活終わりの彼氏みたいな?アオハルすぎるぅ〜!!
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