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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第1章 好きです先生 (松野千冬)


綺麗な口元にスラッと長い指を当てて
内緒だよって…なんかエロ…。

『あとで住所送るから連絡先…って
学校に携帯もってきてないか』

「あ、いや持ってる…てか
俺ちゃんち分かるけど…?」

ストーカーしてたとかじゃなくて、昔よく遊んでもらってたしお互いの家を何度も行き来してたからちゃんの家は覚えてる。

『こら、なんで持ってんの!
って言いたいとこだけどナイスー!
あ、大学入ってから一人暮らししてるの!
言ってなかったかな?』

「あ、そー…なんだ一人暮らし…か。」

一人暮らしの女の家に自分で言うのもなんだけど思春期まった只中の男子中学生招くって警戒心無さすぎじゃね…?

『うんそうなのー。
はい、これ私のアドレスね
じゃあまた後で連絡するから!』

いつの間にか俺の手から奪われていた携帯がいつのまにか手元に戻ってきていて、ちゃんはまたパタパタと忙しく教室を出ていった。

「千冬ー、早く行こーぜ」

教室に戻れば俺を待ってくれていた相棒がいた。

「あ、あーわりぃ相棒
今日ちょっと急用できちまってよ…
今度埋め合わせしてもいい?」

「ん?まあいいけど、バイト?」

「いや…勉強…っ」

信じらんねえと顔全体で表現している相棒が俺を見ている。

「…は??」

「は?って勉強だっつの!
とにかく!またな相棒!」

足早に帰宅して準備を終えしばらくしてからメールがきた。ちゃんからだ…やべえニヤける…。

ちゃんの家までのマップと『気をつけてきてね』の1行。たったそれだけで胸がキューっと締め付けられて苦しい。

自転車で10分くらいの距離だとおもうけど早く会いたくてバイクを飛ばした。来客用の駐車スペースにバイクを止めてオートロックのインターホンを鳴らす。

『あ、千冬くん!早かったね!?
いまあけまーす!』

「あ、うんっ」

ウィーンとドアが開いてマンションの中へ入る。

部屋の前につき今度はインターホンを鳴らす。

ピーンポーン

『はーい、いらっしゃい!』

ガチャっと開いたドアから部屋着のようなワンピースをきて緩いお団子で髪を纏めているちゃんがでてきた。

やば…っ。可愛すぎて俺心臓もたねえ…。
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