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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第14章 初恋の君と (角名倫太郎)


「女バレ入るの?」

俺の知ってる彼女はプレイヤーではないのだけど。高校から始めたのかな。

『ううん、男バレのマネージャーやろうかなって思ってるんだけど…ほら、中学生の時やってたでしょ?』

「なるほど。」

『むこうの高校でもやってたからこっちでもやりたいなって。』

「あぁ、そしたら俺たちマネいないし助かるかも。」

『ほんと!良かった!』

あぁ、相変わらず可愛い笑顔だな。あっという間にあの頃に心が引き戻される。正確には多分ずっと好きだったんだよね。

「あ、ジャージに着替えた方がいいよ。更衣室案内するね。」

『あ…わたしまだ体操服持ってなくて。』

「…じゃ、じゃあ俺の…着る?」

『え、いいの』

なっにこの急展開!?
自分でも驚くほど落ちついた声。
でも内心ドキドキのバクバク。
好きな女の子にジャージ貸すとか何の青春だよ…。

「デカいと思うけど今日はこれで我慢してね。」

『角名くんありがとうっ』

着替えた彼女は圧倒的にでっかいジャージを着て俺の隣を歩く。控えめに言ってめちゃくちゃ可愛い。

「あれ、女の子やん!角名が女子とおるん珍しいな!」

侑だ…絡まれるのだるいし無視しよ。

「おい角名ぁ!無視すんなや!」

『角名くん呼ばれてるよ?』

振り返ろうとする彼女の手首を掴んで小走りで体育館へ走ると当たり前のようにバタバタと追いかけてきた侑が俺たちの前に回り込む。

「なあこの子角名のクラスの子?なんで一緒におるん?こんな子おった?あ、もしかして転校生ちゃんやない!?話してみたかってん!何ちゃんて言うん?」

『えと…っ』

「1つずつにしてよね。困ってるじゃん。」
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