第13章 お気に入り(松野千冬)
「さん…俺の身体変になったかも…っ」
『…え?』
「なんかやばい…シたことなんてないのにさんの中に挿れたくて仕方ねえ」
『…いいよ』
さんの太ももに唇を添わせながらどくどく脈打つ下半身を誤魔化すように時折甘噛みしてみたりする。興奮しすぎてくらくらしてきた。
「いいとか簡単に言わないでください…俺多分がっついちゃうっす…。」
経験豊富であろうさんみたいに余裕なんて装えないし、かといってがっついて嫌われたくもねぇ。
『千冬くん…シよ?』
「…っ煽ったのそっちですからね」
俺の気なんて知らないで…俺がどんなにあんたを好きか知ってますか。黒龍総長のもんだったとしても奪いに行こうと思えるくらい好きなんですよ。場地さんに嫉妬するくらい好きなんです。
だから煽られたら…もう止まれない。
「ごめんなさいまじで余裕ねえっす…」
少し体を起こして俺の頬にキスをした彼女をベッドに縫い付ける。何度も頭の中でシたように…昂りをぬるぬるとしたワレメに擦り付けてゆるゆると腰を動かす。
「あ…はっ、んぅ」
『ぁあ…っあ、千冬くんの熱い…よ』
「さんのここ濡れすぎ…はいっちゃいそ。」
『んん…ッん、あぁちふゆく、ん…ッ』
「や…っばい挿れたい…ごめんなさい我慢できな、い」
何度も想像したさんと繋がる行為。ぐっと腰を押し進めると今まで感じたことの無い刺激が腰から頭を突き抜けるみてぇにビリビリと抜けていく。
「ああっ、待ってやばい…気持ちい…ッ」
『ん、ゆっくりして…っは、う』
腰を揺らす度に唇を噛み締めて俺の腕をきゅっと掴む。あまりに辛そうで彼女の中から引き抜くと少量の血液がシーツを汚していた。
「え、待ってなんで…っ」
これってそういう事だよな…でもなんで。