第3章 初恋 (佐野万次郎)

『｢ただいまー｣』

｢おっかえりー！！
ってすごい量なんだけどっ｣

『ただいまエマ！
あれもこれも〜ってしてたら
こんなになっちゃいまして…』

｢もー、あ！たい焼きじゃーん！
もしかして屋台きてた？｣

『うんきてた！万次郎くんが見つけたの！』

｢えーさいっこう！やったー！
ご飯食べたらこれ食べよう！｣

『だねだね！』

｢てか今日の夕飯なににしたー？｣

家に着くなりあっという間にエマに持ってかれた…
2人で今日の夕飯の話をしながら
歩いていってしまった。

｢手巻きとかちょー久しぶり！
！2人で準備しよ！｣

。コイツの名前。
もう名前すら可愛くてどうしようもねえ。

『あ、たくさん買っちゃったから
隆くんとか呼んじゃったんだけど良かった？』

｢三ツ谷？｣

『うん、あ！賢くんも呼んだよ♡』

｢まじ！天才！はりきっちゃうぞー｣

ダダダダダッ

…帰ってきたかな。

｢たーーっだいまー！
ー！何作ってんの！｣

帰ってきたと思ったら玄関から一直線に走ってきて後ろからを抱きしめる俺の兄貴。

そんでの…彼氏。

『…っ真ちゃん！？あぶない！
料理中は辞めてっていったよね！』

｢…はい…。｣

｢もーお兄ちゃんまた怒られんの？
そろそろに捨てられるぞ｣

｢エマあああ！そんなこと言うな！
お兄ちゃんしか考えらんねえのに…！｣

真一郎は何回したか分からないほどに告白をしてやっと付き合えたんだ。弟の俺が引くほどのことを溺愛してる。

『もー、真ちゃん手洗ったの？
帰ってきたらすぐ洗うこと！
それからちょっかい出すんじゃなくて手伝って！今日は賢くんたちも呼んだからみんなの分のお皿も用意すること！聞いてんの？真ちゃん！』

｢…聞いてます。手洗ってきます…｣

『はい、早く洗っておいで』

｢ははは！お兄ちゃん怒られすぎ！
こりゃ絶対尻に敷かれるタイプだわあ｣

『どっちが年上か分かんないよね…はは』