第11章 狂おしいほど愛してる (番外)
子供が産まれても彼女は相も変わらず可愛い。スタイルだって嘘みたいに綺麗だし、変わったことと言えばお母さんの顔になった…くらいかな。以前にも増して表情が柔らかくなった。
ちゃんのことが好きで好きで大好きで、自分だけのものにしたくて必死だった数年前。産まれた子供は思ってたよりもずっと愛おしい。瞳の色こそ俺に似ているけど、柔らかい髪質も笑った顔も大好きなちゃんにそっくり。
「ねえ、ちゃん」
『なあに?』
「俺と結婚してさ…その、幸せ?」
『どうしたの突然』
「いや…ふと思い返して強引だったなー…って。」
好きすぎて彼女の気持ちを考えられてなかった。本当は嫌だったかもって今になって不安になる。
『幸せだよ』
「…っほんと?」
『ほんとだよ、大好き竜胆くん。
これからもよろしくねパパ』
そりゃ反則でしょ…。
「やべ…泣きそ。よかったぁ。」
『今日の夜は、その…頑張ってみよっか?』
頑張ってみるっていうのは所謂子作りをって意味。ちゃんからのお誘いはほとんどないから正直ここが外だって忘れて襲いそうなくらいには興奮してしまう。
「うん、俺今日頑張っちゃおうかな♡」
『ほ、ほどほどに、ね…っ?』
「むり、朝まで抱かせて?」
『もう…ばか。』
何年経っても耳まで紅く染めて照れる彼女。可愛いにもほどがある。初恋の人と結婚して子供も産まれて…俺は間違いなく世界で1番幸せな男だと思う。
この先何があったとしても俺はちゃんを離してなんかやらない。この世で1番可愛くて愛おしい俺の奥さん。
左の薬指に光るのは永遠の愛の印。
この先一生、俺が幸せにするからね。
end...