第2章 狂おしいほど愛してる(梵天)
「…この跡なに?
朝より酷くなってるんだけど」
『ん…これは…アアッ//』
「ほんとだ…なにこれちゃん?
俺がつけた跡の上から誰かに噛まれたの?」
『これは…マイ…はぁ…んッ
マイキーが…っンアッ』
「なに…首領に噛まれたの?
てか…は?このキスマ全部お前?」
思わず竜胆を睨んだ俺を酒の入った竜胆は
気に止める様子もなく愛おしそうに跡だらけの
のカラダを見つめている。
『そ…だよっアアッんッ』
いくらなんでもやり過ぎなんじゃねーかとおもうほど全身に痣と噛み跡が付いた華奢なカラダ。
「…俺が朝ちゃん呼びに行った時…もしかしてコレ付けられてたの?」
『そ…お…んはぁッ』
噛み跡をなぞるように舌を添わせた竜胆にピクっと背をそらす細い体。昨日の朝俺がつけた跡なんて見つけられないくらい全身に散りばめられた紅。
『はる…くん…ここ触って…んッ』
そう言って縛られ動かせない腕をもどかしそうに体をくねらせ自身の胸の中心を視線で触ってくれと懇願するに、竜胆じゃなく俺を選んでくれたことが嬉しくてモヤモヤが少し晴れた。
「ん?ここ?ここどーして欲しんだよ」
『んっここね…春くんのおててでね…
たくさんたくさん気持ちいのしてほしいの…っ』
そんな目で見んなよ。
昨日の朝といい今夜の約束をすっぽかされたことといい、大量のキスマといい竜胆ばっか構うお前に腹が立ってたのに。そんな目で見られたら全部どうでもよくなるだろ。もっともっと俺を…俺だけを求めればいいのに。
「いつもそーやって竜胆にも強請ってんの?
そしたら竜胆はスグしてくれんだ?」
今日は流されまいとわざと意地悪く聞く。
『ん…っ春くんいじわるだあ…っ!
竜くんは優しいのに…ぃ。早く触ってよぉ…っ』
「ふーん。お前はいじめられるのが好きなのにな?
優しい竜胆の方が好きなんだ?」
『ちが…っ!もう竜くんと2人でする…っ!
春くんでてって…!!』
「は?なに?俺とする約束忘れてねーよな?
俺がどんだけ楽しみにしてたか分かる?」
柄になくお前の好きなバスソルト買って仕事早く切り上げて帰ってきた俺の気持ちなんて分かんねえだろ…。ヤリたいとか以上に一緒に居られるだけで幸せなんだよ俺は…。ずっと昔から…。