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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第11章 狂おしいほど愛してる (番外)



身体が重い。

まさかまだ明るい時間から4回も…。
っていってももう夕方。

私は今共有スペースのリビングにあるキッチンに立っている。言わずもがな夕食の準備。

竜胆くんリクエストのクリームパスタと、私が個人的に食べたくなったコロッケを作っている。

『蘭くん』

「んー?」

時間がかかるから部屋で待っていていいと言ったのに、付いていくと聞かなかった彼はソファに座りながらただただ私を眺めている。

『これ味見してくれない?』

「コロッケじゃんうまそ〜」

小皿に取り分けて手渡すと口を開けたまま立っている。

『自分で食べられるでしょー』

「が食わせてくんなきゃやだ」

今日は珍しく甘えたな蘭くん。彼の口元にコロッケを運ぶと満足気に頬張ってニコニコとしている。

『どう?』

「ちょーうまい♡」

『よかった、ありがと蘭くん』

「なんか廊下騒がしくね?三途帰ってきた?」

『ほんとだね、春くんかも。見てくるね。』

ブツブツと喋る声が聞こえたかと思えば叫び声を上げたり、こんなのは1人しかいない。春くんまた飲んだのね…。

「△&7‎𖦹‎?~○8°:%$☆=*」

『春くん?』

「んあ?」

『お仕事お疲れ様。大丈夫?』

「あ、あ…、?」

『うん私だよ。
ご飯もうできるからお風呂入ってこられる?』

「ん、入れる。」

『何かあったらすぐ呼んでね?』

「うん。」

さっきまで奇声をあげていたのが嘘のように自分の部屋へと帰っていく春くん。

「三途シラフ戻んの早くね笑」

『声かけるといつもあんな感じだよね。』

「いやいや、俺らが声かけると暴れるよ。だから言うこと聞くんだよアイツ笑」

『知らなかった…っ』

私といるときの春くんは薬を飲まなくなってきたからあんな風になっているのは久しぶりに見たきがする。

「そろそろ竜胆起こす?」

『そうだね』

「俺行ってくるよ」

『助かる。私このまま準備終わらせちゃうね』

今家にいるのは春くんが帰ってきたから…部屋で作業をしてるはじめくんを入れて5人か。後のみんなの分はまた後で帰ってきたら揚げ直そう。
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