第11章 狂おしいほど愛してる (番外)
部屋に入るなり彼女を抱き上げてベッドに降ろす。まだ膨れたままの頬にキスをすると俺を睨んだ。
「ねえなんで俺睨まれてんの?」
『…っだってまだ靴も脱いでないのに』
「俺が脱がせてあげるからさ、ね?」
彼女が履いているのは随分前に俺がプレゼントした靴。
「この靴履いてくれてるのよく見る」
『お気に入りだもん』
「嬉しいな。ちゃんになら何でもあげるよ?」
ゆっくりと押し倒してスルスルと太腿を撫でる。片脚を俺の肩にかけてふくらはぎを甘噛みするとピクリと身体が揺れた。
『お買い物しなきゃだよ竜くん…っ?』
「時間ならあるでしょ」
『そうだけど…っあ、』
靴をぬがせて素足に触れるともう一度小さく反応をみせてくれた。
「ちゃんに俺の愛を伝える方が最優先かなって。」
『も…う、待って竜くん…っ』
「待つ?いいよ俺はいくらでも待てるよ。だってちゃんのこと大好きだから言うことなんでも聞く。」
『…っふくはらぎ噛むの辞めてって…んぁッ』
「ここ甘噛みされるの好きでしょ?」
『ん…っん、もう竜くん…っ』
吐息混じりに名前を呼ばれるとすごく興奮する。俺で快くなってくれてるんだと思えて愛おしさが込み上げる。
キスをしながら身につけているものをゆっくり脱がして全身を愛撫する。しばらくするとちゃんから指を絡ませるように手を繋がれた。とくん、と心臓が跳ねる。
「手なんて繋いできてどうしたの?」
『竜くんとするとき手繋ぐの好きなの…だめ?』
…かわいすぎる。
「…っねえそれ分かっててやってんの?」
『え?』
「俺以外にそんな可愛いことしないで。」
繋がれた手はそのままに覆い被さるように抱きしめて噛み付くようなキスをする。酸素を求めて逸らそうとする顔を何度も追いかけては執拗に求めた。
『ま…、って…んッ』
「また待て…?でもこの待っては もっと って知ってるから止めてやらねえよ?」
『んん…、竜くん…ッ』
「うん、もっと呼んで」
『りん、ど…くんっ』
「ちゃん好き。愛してるよ」
『んぅ…っはあ』
1度も返ってきたことのない返事。それでもいい。俺がちゃんに伝えたいだけだから。伝えないと溢れてしまうから。