第10章 約束 ( 北信介 )
シャツでは隠せないほどに反り勃った宮くんのモノ。じわりじわりと溢れてシャツを濡らしていく。
『宮くん…シャツ脱がへんの?』
「あ、え…?」
『あ、いや。変な意味ちゃうくて。』
「じゃあ…さんが脱がせて?」
そう言って私の手を自分のボタンへと導く。
ぷつりぷつり、とボタンを外すと現れた素肌。信介くんよりも鍛え上げられた身体は逞しくて色っぽくて…思わず目を逸らしてしまう。
「目逸らさんといて…?見て…俺の事。」
『…っ、ん』
近づいてきた宮くんが私を引き寄せてキスをする。優しく唇を食べるような口付けに身体の中心が疼く。
「さんもシたくたってきたんちゃう?」
煽るように私に触れる大きな手。
『宮くんの手…熱いで?』
「さっきから言うてるやん。
俺めっちゃ興奮してるんやって…」
『…でもやっぱり』
「ここまできて我慢せえは酷すぎますって。俺初めてやけど妄想の中では何回もさんとシとるから大丈夫やで。」
な、な、なんて…??
『何回…も?』
「男はみーんな好きな人で抜くんが当たり前やでさん。やから今目の前におるんが夢みたいやわ。」
再び私の唇を塞いだ宮くんは自身のシャツを脱ぎ捨てて、私のシャツのボタンに手をかけた。1つずつ外されて空気が素肌を撫でる感覚。
『…っはずかし、い』
「北さんはこの服の中も全部知っとるんやろ?俺にも見せて欲しいです。だから手どけてくれへん?」
咄嗟に胸の前で結んだ手を優しく絆されてしまう。
「おりこうさんやなあ…可愛ええ。」
耳元に落とされる声がゾクリと身体を撫でる。ゆっくりと脱がされてお互いあっという間に下着だけになってもうた。
『…っ』
「下着まで可愛ええとか反則やろ」
毛糸で編まれたようなデザインの真っ白な下着には緑色のステッチとピンクの小さな花がいくつかあしらわれていて最近買うたもの。可愛いから私のお気に入り。
「俺これめっちゃ好きやわ。イメージとちゃうくて死ぬほどギャップ…でもめっちゃ似合うてます…これ北さんも見ました?」
ふるふると横に首を振る。
『私の好きなデザイナーさんが下着ブランドとコラボしてん。最近買うたし今日はじめて…着たの。』
「なんやそれ…たまらんわァ」
宮くんの瞳の色が一気に変わった気がした