第10章 約束 ( 北信介 )
布団の上に座った私を抱きしめる信介くんの体温が心地いい。安心する。悪い夢をみていた気がするけど思い出せない。
大丈夫やでって頭を撫でる手が優しくて涙が溢れそうになる。なんでこんなに胸が痛いんだろう。どんな夢を…見ていたんだろう。
「なあ、起きたとこ悪いんやけど」
『なあに』
「もう、ええ?」
『なにが…っんぁあ』
ゆっくりと押し倒される身体。
「首弱いやんな」
『待って…っん、そこだめ…っ』
「帰ったら抱くって言うたやろ?」
『んんっは、あ…ッ』
首筋を滑るように触れる唇。信介くんの触れたところから熱が広がっていくような感覚。
「身体熱なってきたわ。
もう…脱がせてもええ?」
『ん…ぅん』
何度身体を重ねても服を脱ぐ瞬間はまだ恥ずかしさがある。けれど、スウェットにかかった信介くんの手が止まる。
『し、信介くん?』
「あ、いや…俺の服着とるなあって。」
『あ…ごめんね勝手に借りてもうたわ。』
「いや、ええねん似合っとるし。
ただ…すまんけどめっちゃ興奮しとるわ。」
『え?…っあ、待って…まっ、んん!』
一気にまくられたスウェット。沿わされた指が素肌に触れてピクリと反応してしまう。
「俺の服着とる…可愛すぎや。俺のもんって感じしてほんまやばい。」
『ん…んあっ、そこやだぁ…っ』
「気持ちええ?背中浮いてんで。」
浮いた背中に回った腕がプチンと下着のホックを外した。ふるりと開放された膨らみの蕾を口に含んで飴玉のように遊ばれる。
『んぁあ…っあ、それぇ…だめ…ッ』
「めっちゃ敏感やなぁ…気持ちええの?」
『んっ、ん、気持ちえぇ…信介く、んっ』
「腰動いてんで、もう欲しいん?」
下腹部に触れている信介くんの手がショーツにかかる。ワレメを指がなぞって快楽が身体を抜けていく。
『んはあ…っあ、それだめっ』
「とろとろやん、の身体は俺に触られるん待っとったんやなあ?」
『ぁああっ、んっん!』
「俺のも触ってや」
私の手を自身に導いて触れさせると、だんだんと表情に余裕がなくなっていく信介くん。