第9章 歪想 (羽宮一虎 / 場地圭介)
「あー⋯なんかいい感じの雰囲気な中悪いけどよ。俺のこと諦めるなんて一言も言ってねぇからな?」
「は?諦めろよ」
『ちょっとカズくん⋯?』
「は、え?なに?無理だけど?
の身体知ったら他とか絶対無理。」
「体目当てなら尚更諦めろ」
「心はお前が持ってったんだろ。
仕方ねぇから身体だけで我慢してやるんだよ」
さっきまでの張り詰めた空気はカズくんの一言でガラリと変わった。いつも突然変なことを言い出す。
『そ⋯それはだめだよ?』
「しか抱かないって約束した。だから一生抱かせろ。場地もそんくらい許せよな心せめーな。」
「は?お前頭ぶっ飛びすぎなんだよ!
自分の彼女寝盗られる趣味俺にはねえ!」
あんなことをしていたと知っても圭介くんは私を受け入れてくれた。こんなの甘えだと言ったけど、それでも好きだと言ってくれた。それなら私は彼に精一杯返そうと思っているのにカズくんてば何を言い出すの⋯。
「絶対無理しか抱かねえ」
「あ?お前に決定権ねーんだよ!」
「抱かせろよケチくせぇな!!」
『ちょ、ちょっと2人とも⋯っ?』