第9章 歪想 (羽宮一虎 / 場地圭介)
抜き差しする度にピクピクと痙攣する中。ぎゅうぎゅうと俺のモノを締め付けて搾り取るようにうねる。
「奥まで咥えこんで離してくんねぇのな」
『う…っ苦し、大っきいよ…っ』
「あんま煽んなよ」
『ふぇ…?』
「ピュアなお前には分かんねぇか?
俺の大っきいので悦くしてやるならなぁ」
の背中に手を回してゆっくり起き上がらせる。自分の上に座らせてから突き上げるみたいに深く刺すと顎を上に向けて浅い呼吸を何度も繰り返している。
『は…っあ、ん…はっはぁ…ッ』
「ん…っ、これヤッバいな…」
『これ…ぇ、かじゅくんのが…あっ奥に…!』
「あー…えっろ。」
『んっぅあぁあ…ッ』
「相性良すぎんだろまじで…ッ」
絶頂が近いのか、俺に抱きつく。
『うっぁあ…私も、う…ダメっ』
「イけよ…っ」
『やぁっ、カズくんも…っ』
「ん、俺も…っもう出る…ッ」
俺に抱きついたままのの腰を掴んで欲のままに奥を犯す。昨日まで処女だった男を知らない真っ白な身体。それが今は俺の名前を呼んで快楽に震えている。それが堪らなく俺を満たす。この感覚はなんだろう。
『かじゅくん…っカズ…く、んッ』
「あァ…お前の中クソ気持ちぃ…ッ」
『イ…っちゃ、う!』
「俺もイくからイけよ…ほら、ほらっ」
ガツガツと突き上げて2人一緒に快楽に呑まれる。薄い膜の中に欲を思い切り吐き出して痙攣するを上に乗せたままベッドへと身体を倒すと、小さな手が俺の頭を撫でた。
『…っカズくん』
「…っはぁ、はぁ…なに?」
まだ整わない息。もう少しこのまま…。
『気持ち…よかったですか?』
「んぁ?何聞いてんだよ」
『だって…カズくんが気持ちくなかったら意味無い…から。また他の人のとこ行っちゃうでしょう?』
「…気持ちぃからイってんだろーが」
『…っほんと?』
「もっかいシてぇくらいだけど?」
『そ…っそれはまた今度…で。』
「はっ、今日は勘弁してやるよ。
落ち着いたら服着ろ。送ってやっから」
『うん、ありがとカズくん』
コイツが自分のことより他人ばっかなのは昔から変わんねぇな。わざわざ身体許してまで俺のこと守ってよぉ。コイツには何の得もねえのにな。