第7章 心酔愛(乾 青宗 / 九井一)
『青宗とはじめがいるから、どんな人も2人には勝てないなって思った。カッコよくて優しくて強くて…それで、私のことが引くくらい好きな2人に適う人なんて世界中どこを探してもきっと見つからない。』
「な、んだよ急に…」
『2人以上の人なんてどこにもいないよ
私2人のせいで一生彼氏できないかもっ!』
「か、彼氏なんていらないだろ。
俺たちは3人でいれば恋人なんていらない。」
『ふは、それもそうだね』
きっと2人以上の人はこの先現れない。
お互い胸の内を言い合ってスッキリした。
友達以上恋人以上もしかしたら家族以上
私たちの関係性に名前がつくことはきっと無い。
それでも私たちには互いが必要だ。
共依存とも言い難い…心酔しているのかもしれない
『明日はじめとも話そうね
今日はもう寝よう』
「あぁ、そうだな。ココとも話そう。」
2人でベッドに潜り、青宗に抱きしめられるようにして眠った。優しくて温かい青宗の体温に安心する。
翌日2人ではじめの家に行って互いの想いを熱く語り合ったのは言うまでもない。私の方が…いや俺の方が2人を好きだ、と譲らない私たちはこれからもっといい関係になれると思った。
後日会ったワカくんやしんちゃんには以前より自然体な3人になったと言われた。口には出さないが武臣くんやベンケイくんも心配してくれていたとワカくんから聞いた。
そういえば…と口を開いた青宗とはじめ
「「この前小さなかすり傷が何ヶ所かあったけど
俺たちのいないところで喧嘩しただろ」」
思い返してみればワカくんと2人で20人ほどの相手をしたなーと思い出した。まあ何ともなかったしあれくらいならどうもでもなると思ったんだもん。過保護なんだから。
黙っていたことを怒られたのはまた別のお話。
これからも私たちは心酔し合って生きていく。
end.