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今宵は誰の腕の中で眠りますか⋯?

第7章 心酔愛(乾 青宗 / 九井一)


「、帰ろう」

『青宗〜帰ろ!はじめは?』

「ココは図書室にいると思う」

『またー?飽きないねえ〜
じゃあはじめ迎えに行って帰ろう』

「そうだな」

この春、高校3年生になった私たちは
3人バラバラのクラス。

HLが終わると青宗はいつも私を迎えに来る。

そしてたまに授業をサボって図書室にいるはじめを2人で迎えに行く。これが私たちの日常。毎日3人で並んで帰るのが心地いいの。

『はじめー?かえるよ』

前に勢いよくドアを開けたら
もっと静かに開けろって怒られたから
その日以来そーっと開けるようにしている

「ん、あれイヌピーは?」

『青宗はトイレだってさ〜』

「おいシカトこいてんじゃねえよ九井」

「あ?お前らと話す価値ねえって意味だろ
突っかかってくんじゃねえよバカが」

座っているはじめを囲うように立つ3人の男。

そのうちの1人がはじめの襟元を掴んだ。

「てめぇ誰に口聞いてんだ?
ここ俺らの溜まり場なんだよ二度と来んじゃねえ」

まあたしかに放課後誰も使ってないし溜まり場にはもってこいなのかもしんないけど図書室って…。

「あ?ここは溜まり場に使うもんじゃねんだよ
んな事も分かんねえのか?」

「二度とここに面見せらんねえようにしてやるよ。」

グワッと振りかざされた拳

はじめを抑え始めた残りの男2人

『はじめに手ぇだすな』

はじめの襟元を掴む男の手首をひと捻りして
地面にねじ伏せる。
背中でキツく捻りあげれば呻き声が聞こえてきた。

「…っお前になんもしてねぇだろうがよ!」

『はじめに手ぇだすんじゃねえ』

「おい、女が調子のってんじゃねえぞ」

残りの2人が私の腕を掴んで後ろへ引きずるからその男ごと、腕を勢いよく前に持ってきた。背負い投げられたように地面に転がる男。呻く声。

「う゛っ!」

開けっ放しだった扉から入ってきた青宗が転がる男を跨がずに踏みつけてこちらへ向かってきた。

「イヌピートイレ長すぎだろ」

「わりぃ」

「…ってめぇ踏みやがったな!」

「あ…?んなことどーでもいいだろ
に気安く触んじゃねぇクソが」

『もういいよ帰ろう』

図書室を出る前にキツく睨んでその場をあとにした
もう二度と私たちに絡んでこないように
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