第5章 王様ゲーム (東京卍會)
「こっちおいで」
万次郎くんがおいで、と手をのばしている
床に落ちたままになっていたブランケットを拾って自分の体をつつみ、言い争う2人から抜け出す。ポンポンと床を叩いて私の座る場所をあけてくれた賢ちゃんと、その隣に座る万次郎くんの間に座らせてもらった。
「アイツらいつまで経っても喧嘩すんのな笑」
『ふふ、そうだね仲良しだねえ』
カズくんと圭介くんをみて呆れたように笑う賢ちゃん。
「なーなあ〜っ」
『んー?』
「ぎゅーってして?」
『え?ぎゅー?』
万次郎くんのことだからまた変なことを言い出すのかと思ってたのに…ぎゅーでいいならいくらでも。
「あー!今失礼な事考えてただろ!
俺だってのこと大切なんだからなっ」
「いや、俺もやりてえって言ってただろ」
「…!うっせぇけんちん!バラすなよ!」
『ははっ、言ってたのに私の体優先してくれるの?
万次郎くんは優しいね、よしよし〜』
「……ぎゅーもしろ。」
しばらく頭を撫でてからぎゅっと抱きしめると
「ああ落ち着く…大好きだよ。」
万次郎くんは耳元でそう囁いた。
『ありがとう万次郎くん』
「…なあ俺今日は我慢するからさぁ…」
『うん』
「今度抱き潰していい?」
『抱き潰…え?』
「けんちんと3人でシよ?」
『へ…?』
「は?俺も?」
「場地と一虎にされてとろとろのが
クソ可愛かったから俺らにされて蕩けてるとこ見てえ」
つまりは圭介くんとカズくんと同じことを
したいけど今日はさすがに我慢するよってこと?
だけど次会ったら絶対やらせてね、ってこと?
『…っえ?』
「あー…まあ確かにクソ可愛かったな。
俺からも頼むわ。…シよーぜ?」
『賢ちゃんまで…っ?』
賢ちゃんがシようなんて言うことあんまないし…
「なあ頼むよ…?」
万次郎くんは自分の顔の良さを分かってて
それを武器にこうやって強請ってくるんだ。
『…っずるいよ、そんな顔で言うのは…っ!』
「ずるいの上等、お願い…な?」
『わ…わかったよ…でも今度ね。』
ほら、結局私が負けるの。