C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第12章 悲しい夜※
静かに部屋を出て一度シャワーを浴び、すぐに部屋に戻ってきた。まだ朝日が昇り始めたばかりで、団員たちはまだ寝ている時間だ。誰とも会うことはなかった。
窓の外をふと見ると、朝日が金色に光り窓を照らしていた。どんなに嫌なことがあっても必ず夜が明けていく。朝が来てほしくなくても、ずっと夜のままでいられない。
ベットに身を投げ、うつ伏せになり枕に顔を埋めた。ランギルスのことを考えてしまう。
ランギルスを怒らせてしまった。わたしがランギルスを好きな気持ちに嘘はないのに、うまく伝わらない。ランギルスがラクエで言ってくれたわたしへの気持ちは嘘じゃないって信じたかった。
このまま分かり合えないまま、もう会えなくなってしまったら?もう一度ちゃんと話し合って、気持ちを伝えたかった。意識が飛ぶ直前に悲しい顔をして涙を流していたランギルスを思い出す。
受け止めるって味方でいるって約束したのにわたしがランギルスの心を傷つけてしまった───……
「ごめんね……ランギルス……」
小さな声でそう呟き、目を瞑る。目から涙が溢れた。
コンコンッ────……
ドアをノックする音がして、わたしはハッとした。どうやら泣いたあとそのまま寝ていたようだ。
ローブを羽織ってドアを開けると、ミモザさんがいた。
「ミライさん、おはようございます!朝食のお時間になってもいらっしゃらなかったので、呼びにきましたわ!いっしょに行きましょう!あら……?目が腫れていますわ……大丈夫ですか?」
「おはようございます!わざわざすみません……目が腫れているのは寝すぎたせいかもしれないです……こんなお見苦しい顔ですみません……」
「そんなことないですわ!ミライさんは元々お綺麗ですので気にすることありませんわ!では、行きましょう!」
ミモザさんに連れられて食堂に入ると、クラウスさんがこちらに向かって手を振っている。そこの席にはすでにユノさんもいて、ミモザさんはクラウスさんの隣にわたしはユノさんの隣に座って4人で朝食を囲んだ。
「ミライ、寝坊か?随分と遅かったな。ん……?」
クラウスさんにいきなり腕を掴まれて、手首をジッと見つめられる。
「クラウスさん……?あのっ……」
「何やってるんですか?先輩……」