C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第10章 団長会議にて
「ミライ。俺と魔法帝んとこに話しに行くぞ。アスタ、お前はちょっとここで待っとけ。」
「はい!わかりましたぁぁ〜!!」
アスタを置いて、わたしはヤミ団長に連れられて魔法帝の元へと向かった。
コンコンッ────……
「失礼します。」
部屋に入ると、立って窓の外を眺めている魔法帝がいた。ヤミ団長が話し始める。
「ユリウスのダンナ。こいつがこの前現実世界と繋がったって話しを俺にしてきて、ありえなくもなさそうだったんで聞いてやってほしいんだ。」
「もちろんだよ。」
魔法帝はわたしたちの方に振り向いた。
「あ、あの……ラクエの海岸で一瞬だけ現実世界と繋がりました……」
ランギルスとのことを言いづらくて、要点だけになってしまった。すると、隣にいたヤミ団長に頭を掴まれる。
「お前……あいつのことを言いたくないとかそんなくだらねぇ理由で、そんな説明しかできねぇのか?魔法帝には正直に話せ。誰にも言わねぇよ。」
「……」
ヤミ団長がわたしの頭から手を離し、わたしを見てため息をついた。
「こいつは金色の副団長とできてるそうでそいつとラクエの海岸でデート的なことをしてるときに、そいつの空間魔法で現実世界に繋がったんだと。」
「ヤ、ヤミ団長!!」
ヤミ団長が黙っているわたしの代わりに、魔法帝に全部話してくれた。トリップしてきて金色の副団長とそういう関係になっていることを魔法帝に知られ、恥ずかしくて顔が熱くなっていく。手で顔を覆った。
「何を今さらお前は恥ずかしがってんだ?現実世界に帰れる可能性が見つかったんだから、ちゃんと言え。」
「はい……すみません……」
ヤミ団長に謝り、恐る恐る魔法帝の顔を見る。
「ランギルスのことかな?いいなぁ。なんかロマンチックだね。ラクエは魔が強い地域だから、ありえないことではないね。今回頼んだ任務のついでにその件も合わせて調べてきてくれないか?頼んだよ、ヤミ。」
魔法帝がそう言うと、ヤミ団長は手で3を作って胸元に当てた。
「お前もやれ。三つ葉の敬礼だ。」
「は、はい!!」
わたしも同じように敬礼した。
「そういうことなら、金色の夜明け団に君を預かってもらうのは都合がよかったようだね。」
魔法帝はわたしを見て、そう言った。