C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第10章 団長会議にて
────次の日
わたしはヤミ団長とアスタといっしょに王都に来ている。
きのうの夜、フィンラルに突然告白されて抱きしめられて……
「俺、ミライちゃんに好きになってもらえるように頑張るから!ナンパもやめる。」
フィンラルにそう言われてお互いに部屋に戻ったあと、頭の中がパニックになって全然眠れなかったのだ。
フィンラルはわたしの好きな人を弟のランギルスだと思ってもいないだろうし、それを知ったらどうなるの……?とかいろいろ考えていたら余計に目が冴えてしまった。
ようやく眠気が襲ってきた頃には、窓の外が明るくなっていて……すぐに起きる時間になって睡眠時間がほとんど取れなかった。
眠すぎる……食欲がなくて朝ごはんも全然食べられなかったため、貧血なのかフラフラしてきた。
「おい、ミライ。大丈夫か?顔色悪いぞ?」
ヤミ団長がタバコを吸いながら、フラフラとしているわたしを気にかけてくれた。
「なんか……緊張してきちゃって……」
アスタもいっしょでフィンラルのことで悩んでるなんて言えないので、とりあえず誤魔化した。
「ミライさん、歩くのつらいなら俺がおんぶしましょうかぁぁ?筋トレになりますし!」
アスタも心配して、わたしを気遣ってくれた。
「アスタは休まないとだめでしょ!白夜の魔眼の当主と幹部と戦って疲れてるんだから!わたしのことは気にしないで。ありがとう!」
「そうだな。ハッハッハ!」
筋トレのことばかり考えているアスタをヤミ団長も笑い飛ばした。
魔法騎士団本部に着くと、水色のキノコのような形をした髪型の人に出迎えられる。
「お待ちしておりました。黒の暴牛団長、ヤミ・スケヒロ。そして、アスタくんとミライさん。」
「僕はマルクス・フランソワ。魔法帝のお側に御使いする者です。」
「うおおおお!キノコ頭すげぇぇ!」
「んで……会議はどこでやんの?キノコ頭くん。」
「僕はキノコ頭じゃなくてマ・ル・ク・スです!会議の準備にもう少々時間がかかりますので、他の団長方とお待ちください。ミライさんも団長方といっしょにお待ちください。アスタくんは僕といっしょに来てくれるかな。」
……え?他の団長方と顔を合わせるってこと?魔法帝と話すだけだと思っていた。