C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第8章 アジトに朝帰り※
「あの……実はこないだラクエの海岸に連れて行ってもらったんです。信じられないかもしれないんですけど、そこで現実世界と繋がったんです……」
「あぁ?だいたいどうやって繋がったんだ?男と一緒で頭がお花畑になってたんじゃねぇのか?幻覚じゃねぇの?」
「空間魔法です……」
「空間魔法……お前そこにフィンラルと行ったのか?でもフィンラルはあの日、アジトにいたはずだ。俺のアッシーしてたからな。」
「フィンラルじゃありません。誰にも言わないでほしいんです。その人に迷惑かけたくなくて……」
「随分健気な女だこったな?言わないから安心しろ。で?誰なんだ、そいつは」
「金色の夜明け団の……ランギルスという魔導士です」
「ランギルス……?あぁ……そいつは確か金ピカヘンテコ仮面のとこの副団長だな」
「金ピカヘンテコ仮面って誰ですか……?それより、ランギルスって副団長なんですね……」
「あぁ。つーかお前、そいつとどうやって知り合ったんだ?」
「あ……えっと……それは……トリップした日に初めて会った人がランギルスでした……それからよくいっしょに飲みに行くようになって……」
「つまりだ。初めて会った日にやっちゃいましたと?それからいいかんじになって、お互いに好きになったってところか?」
「う……そういうことですね……」
「あの偉そうな坊ちゃんのどこがいいんだかわかんねぇけど、ラクエの海岸で現実世界と繋がったときの状況は?」
「満月の夜……でした。あの日、お互いの想いが通じ合ったんです。24時になるかならないかのところで宿に行こうとしてランギルスの空間に入ると、突然現実世界にいて……ランギルスはそこで魔が弱まると言って、すぐにまたランギルスの空間に入るとラクエの海岸に戻ってました。ランギルスは一度も行ったことのない場所に空間魔法は使えないと……」
「俺は迷信とかオカルトは嫌いだし伝説も信じねぇからわかんねぇけど、ラクエには強い魔がある。ありえなくもねぇな……魔法帝に聞いてみるか。」
「ヤミ団長……信じてくれてありがとうございます……」
「あ、そうだ。そいつがフィンラルの弟だってこと知ってんのか?」
「……え?ランギルスがフィンラルの弟……?」
「同じ空間魔法の使い手だろ?気づかなかったのか……」