C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第5章 団員としてできること
あれから休暇のたびに、バネッサと王都に飲みにいった。あのバーに必ず寄っていたが、ランギルスに会えるときと会えないときがあった。ランギルスもどこかの魔法騎士団の一員であることは間違いなく、任務がある日はきっと来ないのだろう、と思った。
トリップした日に体の関係をもってしまったが、あれからは一度も手を出されることもなかったし、お酒を飲みながら他愛もない話しをして笑い合っていた。
ランギルスはバーにいるとき、魔法騎士団のローブを羽織っていない。未だにランギルスがどこの団にいるのか、わからなかった。わたしも黒の暴牛にいることを言っていない。魔法騎士団の話題に触れることがなかったし、言う必要がないと思っていた。
ランギルスはひねくれた性格に似合わずタルトが好き、と言っていた。次、飲みにいけそうな日にタルトを手作りして会いにいこう、と考えていた。城下町に行けば、いろんな露店があって何でも揃っている。
────今日のアジト
「ミライ、たまに夜いねェけど、いつもどこ行ってんだァ?」
マグナがアスタの上に乗り、アスタは腕立て伏せをして筋トレしている。マグナに問われ、しどろもどろになる。
「……え?それは……ちょっと……」
「秘密よね〜、ミライ。チェリーにはまだ早いわ〜」
「なんだとォ?コラァ!!」
バネッサとマグナが言い合いになっている。
突然、共有スペースに空間が現れた。空間の中からヤミ団長とフィンラルが出てくる。
「ミライちゃん、今日もかわうぃ〜ね!」
フィンラルがそう言うと、タバコを咥えたまま、ヤミ団長が話し出した。
「はい、注目……みなさんにお知らせがあります……新しい魔宮が発見されました〜」
「ダンジョーン?!マジスカ、ヤミさんッッ!!」
マグナがそう言うと、アスタが聞く。
「うおおお!ダンジョンって何スカ?!」
「マジか、アスタてめェ!!ミライは知らなくても仕方ねェけど、アスタは知らねェで驚いたのかァ?この際説明してやるよッ!!」
魔宮は魔導士なら知ってて当然のことで、重要な場所である。だが、アスタはまだ知らないようで、団員のみんなが説明してくれた。