C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第28章 空と月の間※
ランギルスの背中を抱き、その名を呼んだ。
「……ラン、ギ……ルス……」
「ん……?」
ランギルスは顔を上げて、わたしを目を見る。
「好きだよ……」
「あぁ……僕もだよ。もう二度と、離さない……」
ランギルスはそう言うと、再度律動を始めた。奥の子宮の入り口を何度も突かれる。押し寄せる快感に身を委ねた。
「やっ、あっ、んああぁぁあっ……!!」
「くっ……、あ、出るっ……!!」
わたしが腰をビクビクと痙攣させるのと同時に、生温かい液体を膣内に出されるのを感じた。ランギルスは息を切らしながら、わたしを包み込むように覆い被さった。
「っはぁ……、はぁ……、君があんなに切ない声で僕の名を呼ぶから……もたなくなるでしょう?」
「だって……」
ランギルスはそう言って、顔を赤らめて困った顔をした。ランギルスが腰を引くと、中に出された精液がどろっと垂れ落ちた。後始末を終えて、バスローブを羽織った。ランギルスが寝転び、腕を広げた。わたしはその腕の中に寝転んだ。部屋の大きな窓から見えるレインボーブリッジと海、そして、すっかり雨雲が消えた空に輝く月を、ぼーっと眺めていた。
「雨、止んだね?月がきれい……」
「あぁ、そうだね……」
ランギルスの腕の中は温かくて。お互いの体温が重なり合い、確かに今、ここにいることを実感する。何年も経て、肌を重ね確かめ合った互いの存在は、驚くほど尊く愛おしい。
瞬間、空の真ん中あたりを長く、すうっと流れ星が流れた。細く光る、真珠のような白だった。そう、そしてそれはかなり長い線で、どんな願い事も言えてしまいそうだった。
「あ……」
「……」
何も願わなかった。一瞬のことで願い事をする間もなかった。行ってしまったあとの澄んだ夜空にはいくつもの星と月だけが静かにまたたいていた。
「ランギルス?今の、流れ星だよね……願い事をする前に消えちゃった……」
「僕は、ちゃんと願い事をしたよ」
「……どんな願い事?」
「言ったら叶わなくなるでしょう?だから、教えないよ」
ランギルスはそう言うと、ふ、と笑った。