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C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】

第28章 空と月の間※





「……ミライ。僕は生涯君だけだよ。君と別れたあの日からずっと。何百年も君を愛し、探して求めた。あの日、僕が離したこの手をもう一度こうして握ることができた。だから、もう離さない……絶対にね」


「うん……うん……」


優しい掌がわたしの髪を撫でた。その掌を頬へと滑らせ、愛おしそうに触れた。温かい、と思った。掌から十分すぎるほど伝わる愛を感じて、自然と笑みが溢れる。わたしの目尻からは残った雫が一筋つたった。


ランギルスはもう一度わたしに唇を重ねた。わたしはランギルスの頰に触れ、自分から引き寄せた。そして、耳元でもう一度愛を伝えた。


わたしたちは小雨の中、先ほどから傘もさしていない。傘をさすことも忘れていた。時が止まったかのように、わたしたちは抱き合って触れ合って、時を超えても変わらない愛を確かめた。


我にかえると、わたしの頬は涙以外でも濡れてしまっている。髪も。それはランギルスも同じで、毛量の多い栗色の髪の毛がへたっているし、きれいなスーツは染みだらけだ。



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「グランドニッコー東京に……予約してないのにこんな時間から泊まれるなんて……」


「あぁ、僕の知り合いがいるからね。僕の場合は部屋が空いてればいつでも泊まれるよ」


あれからしばらくして、わたしたちはお台場海浜公園からほど近くのグランドニッコー東京というホテルの28階の角の部屋にいた。ヨーロピアンな空間にオリエンタルな空間が広がるアンバサダースイートルーム。窓からはレインボーブリッジ、東京タワーが象徴的な東京湾の大パノラマが広がっている。ここは28階のため、お台場の景色が尚更とてもきれいに見えた。


だが、落ち着かない。ランギルスが言うには155平米の部屋らしい。シャワーブースだけでなく、大理石のジャグジーもついていた。バスローブは上質なリネン素材。そもそも、ランギルスが潮風と雨で汚れた服のままで車に乗るのは嫌だ、と言って歩いてすぐのホテルに急遽立ち寄ったのだ。お互いにシャワーを浴びて、濡れた服にアイロンをかけハンガーに干して乾かしていた。乾燥機にかけるとお気に入りの服やスーツが傷んでしまうからだ。


「ちょっと……ランギルス?なにもこんな広い部屋じゃなくても……雨に濡れたから洋服乾かす間に少し休もうってだけなのに……」



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