C-LOVE-R【ブラッククローバー / R18】
第16章 星果祭にて
────アジト
あれから数日が経ち、戦闘任務もなく平和な日常が過ぎていった。
任務がないため黒の暴牛の団員みんながアジトにいる時間が多く、団員みんなといっしょに過ごす時間が増えていた。
今日も黒の暴牛での自分の仕事を終えて共有スペースでみんなで話していた。
「はい、注目……そんなこんなで祭りがあります」
なぜか法被姿のヤミ団長が突然現れる。
「お祭りって一体何スカぁぁ〜?」
アスタが聞いたので、フィンラルが説明した。
祭りというのは“星果祭”のことである。功績によって魔法帝からもらえる星の数をどの魔法騎士団が1年間でたくさん取得したのかを発表するのだ。クローバー王国では1年の中で最も大きなお祭りとして人々に親しまれている。
「全然乗り気じゃねぇけど行くぞ」
ヤミ団長はそうは言っているものの、ふんどしを履き法被を羽織って頭にははちまきをしている。実際はやる気満々なようである。
「「まつりっ!まつりっ!」」
団員たちが騒ぎ始め、お祭り会場に向かうこととなった。
「あ、すんません!フィンラル先輩、ちょっと呼んでほしいヤツらがいるんですが……」
アスタがフィンラルに頼み事をしていた。
────お祭り会場
出店がたくさん並んでいて、町はとても賑やかだ。
「うおおおお!!すっげぇぇ~!!」
アスタは目をキラキラとさせている。
「おっしゃー!騒げ、バカヤロー共!!順位発表にはまだまだ時間があるぜ!!」
ヤミ団長がそう言ったので、団員たちは各々やりたいことをしに遊びに行った。
わたしはノエルに誘われて、ノエルとアスタと回ることになった。
「ちょっと……わたしお邪魔じゃない?」
せっかくアスタと2人きりでお祭りを回れるというのにわたしがいたら邪魔だと思い、ノエルに耳打ちした。
「そんなことないわ!2人きりなんて逆に恥ずかしいし……」
しばらくすると、アスタとノエルはわたしの知らない男女2人と合流した。紹介されたのは海底神殿で出会ったキアトさんとカホノさん。どうやらさっきアスタがフィンラルに頼んで連れてきてもらったようだ。
海底神殿での戦闘で怪我を負ってしまったようだがアスタが持ってきた小瓶に入った魔法でその怪我を治すと、カホノさんの優しい歌声が響く。