第7章 夏の思い出
治君に手を引かれるがまま、駐車場へ向かうと何やら声が聞こえてきた。
侑「俺あやかちゃんの隣がええ‼︎あやかちゃん、後ろ一緒に座ろうやー?」
あやか「ええけど、侑君ずーっと喋ってそうやしなぁ、、眠たいから助手席がええなぁ」
倫太郎「あやかさん、助手席で寝るのはダメですよ…」
どうやら座る席を決めかねているらしい。
治「ともみちゃん連れて来たでー。てか早よ乗ろうや?ともみちゃん、一緒に後ろ行こ?」
治君はスライドドアを開けると、私を中へ押し込むと自分も後から入って来た。
侑「あー‼︎サム‼︎ずっこいで‼︎てか今のともみちゃんやった⁈何か人変わってへん⁈」
あやか「せやろ?モデルさんみたいやんな!東京から帰って来たら別人みたいになっててん!」
侑「へ〜!女の子は変わるもんやなぁ。あの能面地味メガネちゃんがモデル風美女になるとは…怖いわー。」
あやか「・・は?能面地味メガネ?」
ピクッと眉を動かし睨み付けてくるあやかから逃げるように、侑はそそくさと車に乗り込んだ。