第5章 再会。
「・・・おっきい学校だなぁ。」
目的地の高校に着き、校門を抜けるとグラウンドの方からは野球部だろうか、バットの金属音と歓声が聞こえる。
広い敷地を歩き、校舎の横を通ると体育館が見えてきた。
確か第一体育館って言ったけど、ここかな?
それにしても、、人気が無いしやけに静かだな…。
体育館の扉は閉まっているため中が見えず、
キョロキョロしてると後ろから声が聞こえた。
「あれあれ〜?こんなトコに女の子がいるー♡」
「え?誰かの彼女?」
振り向くとユニフォームを着た背の高い男の子が2人立っていた。
「えっ!めっちゃ可愛いじゃん‼︎君、誰?」
1人の男の子が近づき、無遠慮に顔を覗き込んできた。
私はあまりの近さに驚き後退りする。
「お前距離感ちけーよ。ただでさえデカいんだから怖がらせるなよ。ねぇ、君応援に来たんでしょ?試合は午後からだけど…。まだ時間あるしさ、俺らと遊ぼうよ。」
もう1人の男の子は爽やか笑顔を作ると私の肩に手を置いた。
今、午後から試合って言った?
研磨は午前中から練習試合してるって言ってたはずだけど…。
「・・・あのぅ、失礼ですがバレーボール部の方達ですか?」
恐る恐る目の前の2人を見上げる。
2人は目をパチクリさせ、
「俺らバスケ部、、、だけど。」
「え?俺らの応援じゃないの?」