第5章 再会。
時刻は20時。
シャワーを浴びたら、眠気と疲れが出て私はベッドに横たわった。
瞼が重くて今すぐにでも寝れそう…。
かよこ「ともみー?ほんとに夕飯いらないの?なんなら何かテイクアウトしてこようか?」
「いえ、、大丈夫です。もう今日は寝ます…」
視線だけかよこさんに向け答える。
かよこ「もう寝るの⁇若いのに体力ないわねー!まだ20時よ?」
「かよこさんはパワフルですね…」
まだ元気らしいかよこさんは、これから夕飯を食べがてらお酒を飲みに行くと言うのだ。
かよこ「まぁいいわ、ゆっくり休みなさい。それと、まだこっちの友達に連絡してないんでしょ?早めに連絡してみなさいね。」
「あー、そうでした…」
じゃあ行ってきまーす♡と言い残し、かよこさんは足取り軽やかに夜の街へ繰り出して行った。
静かになった部屋で重い目をこすり仰向けになる。
サイドテーブルの鞄に手を伸ばし携帯を取り出した。
明日の夕方、兵庫へ帰る。
かよこさんは東京の友達とランチをする約束があり、午後まで別行動になる。
せっかくなんだからともみも友達に連絡を取ってみたら?
と言われていた。
携帯の画面を開き、電話帳を見ながら指が止まる。
東京の友達と言っても2人しかいない。
研磨とクロ。
東京を離れる時、私は携帯を持ってなかった為、2人は携帯番号が書いたメモを渡してくれた。
「何かあれば連絡して」
「何もなくてもたまにはかけてこいよ」
結局あれから電話は一度も掛けていない。
引っ越してすぐはオンラインゲームの中で研磨と遊ぶ事はあったが、受験勉強が本格的になりゲームはやめていた。
通話ボタンを押す指が止まる。
そもそも知らない番号の着信なんて出ないんじゃ…。
それにもし出たところで今更何?って思われないかな…。
でも、、、私は研磨とクロに会いたい。
あの頃、沢山心配を掛けたし、沢山支えて貰ってた。
ちゃんと今の元気な姿を見せたい。