第31章 番外編 黒尾end
兵庫までクロが迎えに来てくれた日、私達は付き合い始めた。
あの日から約2ヶ月…
私は今大きな壁にぶち当たっている…
土曜の昼下がり
サーバーにポタポタと落ちるコーヒーをじっと眺めていると、、
研磨「今日ってクロ、休みでしょ?ここにいていいの?」
茶の間で携帯をいじっていた研磨が顔を上げた。
「え?あー、うん。昨日深夜まで仕事してたみたいだから…夕方こっち来るって言ってた。」
研磨「ふーん。」
コーヒーを淹れ終え、ミルクと砂糖を入れた方のカップを研磨の前に置いた。
研磨「ありがと。」
「いえいえ」と私もマグカップを手に腰を下ろした。
研磨「・・・。」
「・・・。」
茶の間にコーヒーを啜る音だけが聞こえる。
カタンと研磨が携帯を置き、眉に皺を寄せて顔を上げた。
研磨「・・何か聞きたい事、あるの?」
「えっ?ごめん、そんな空気出してた?」
顔に出していたつもりはないけど、研磨の表情からしてどうやら嫌というほど出ていたらしい。
研磨「クロとうまくいってない、ってワケじゃないんでしょ?」
「うん…それはそうなんだけど…。」
私は視線を泳がせてコーヒーを一口啜る。