第29章 黒尾end
お腹が少しだけふっくらしたあやかさんはとても幸せそうで、蓮さんの頼りない感じは相変わらずだったけど、2人の仲睦まじい姿は見ている私達に幸せを分けてくれた気がした。
あやかさんの体調を考慮し、パーティーは短時間で終わり、新郎新婦が挨拶をしながらゲスト達を出入り口で見送っている。
あやか「ともみちゃん、夕子ちゃん、今日はホンマにありがとう!」
あやかさんが私と夕子ちゃんを抱きしめた。
「あやかさん、蓮さんお幸せに…。」
佐々木「今日は楽しかったわ、ありがとう!」
隣であやかさんの腰を支えている蓮さんは、先程から目に涙を滲ませている。
蓮「ほんま2人共今日はありがとう…あやかからともみちゃんの話はよう聞いてたけど、ようやく会えて嬉しかったわ…。」
「私も蓮さんにまた会えて嬉しかったです!あやかさん、また仕事で大阪来る時は遊びに行かせてもらうね!」
あやか「わっ!めっちゃ嬉しい!楽しみにしとるで♡・・てかともみちゃん…」
あやかさんはコソコソと私の耳もとに顔を寄せた。
あやか「侑君と大丈夫やったん?楽しそうに話しとったけど…?」
私が笑って頷くと、あやかさんもホッとしたように笑った。
「心配掛けてごめんね?もう大丈夫だよ。
私も前に進めそう。」
あやか「そっか、安心したわ!ほな次は倫太郎も呼んでみんなで集まろな?」
侑「何何〜?面白そうな話ししとるん⁈」
その時、私とあやかさんの間に侑君が割って入ってきた。