第28章 MSBY
そして寮らしき建物が見えてくるとタクシーが停まった。
「ありがとうございます。」
運転手さんに料金を払い、トランクからキャリーケースを出していると、
日向「原さーーーん!」
声の主が寮の入り口から走って出てきた。
私は手を振ってお辞儀をすると、入り口からもう1人、ひょこっと木兎さんが出て来た。
木兎「ともみちゃーーん‼︎会いたかったー‼︎‼︎」
手をぶんぶんと振る木兎さんに私は笑顔で小さく手を振り返した。
日向「あっ!木兎さん!何度も言いますが、今日は原さん仕事で来てるんですから邪魔しないでくださいね?」
木兎「大丈夫っ‼︎俺も今日はともみちゃんに大事な話があって待ってたから‼︎」
日向「大事な話⁈もしかして前に言ってたやつですか?ダメですよ⁈原さん困らせたら、、」
木兎「えっ⁉︎何で困るの⁈日向は俺とともみちゃんの結婚に反対なワケ⁇」
日向「だからっ!まず順序ってものがあるじゃないですか⁈そもそも原さん今日は俺のカウンセリングで来てくれてるんですよ?」