第25章 新たな道
「凄い!じゃあ夕子ちゃんは実家の美容院を継いだんだ?」
佐々木「継いだって言ってもまだ駆け出しやけどねー。ようやくお客さんの髪切らせてもらうようになったとこやもん。」
あやか「そうそう私もコレ夕子ちゃんにやってもらってるんやで?」
あやかさんが得意気に髪を掻き上げた。
顎先まで切り揃えられたボブがよく似合っている。
「夕子ちゃん、凄いなぁ!私もいつかお願いしたいな!」
夕子ちゃんは少し照れ臭そうに笑った。
あやか「そう言えばかよこさんはイタリアで元気にやってる?」
「うん。あれから旦那さんの転移もないし、経過も良好だよ。」
2人は安心したように眉を下げて笑った。
「実はね、私、本当はずっとイタリアにいるつもりだったの。」
あやか 夕子「え、、?」」
私はコーヒーを一口飲み、今までの事を少しずつ話し始めた。