第25章 新たな道
カーテンを開けると窓からは穏やかな日差しが差し込む。
目を細め、窓の外に視線を向けると木々は薄く緑に色づき、所々に新芽を付けていて春の訪れを感じた。
日本の春はやっぱり綺麗だなぁ…。
布団から出るとまだ少し肌寒く、カーディガンを羽織り洗面所へ向かう。
顔を洗い髪を梳かす。
肩下に切り揃えた黒い髪を1つに結び、歯を磨こうと歯ブラシに手を伸ばしたところで、手を止めた。
「・・・増えてる…」
歯ブラシスタンドには見慣れない青色の歯ブラシが1本増えていた。
フッと笑みを溢し、歯を磨く。