第19章 花火大会
2人の興奮が落ち着いた頃、侑君達と待ち合わせをしている公園に着いた私達はベンチに腰を下ろした。
佐々木「それにしても驚いたわ〜。告白するなんて、ともみちゃんは見かけによらず男前でカッコ良いわ!」
私はブンブンと首を横に振る。
「全然だよ…。私、ずっと自分の気持ちに向き合わないで逃げてばっかりで…一度は諦めてるし。振られるの、、怖くて。」
尻窄みになり、俯く私をあやかさんがポンと肩を叩いた。
あやか「振られるの怖いのは当たり前やん。
せやから皆んな駆け引きしたりして相手の顔色見たり、試したりしたりするんよ。
でもともみちゃんはそんなんせんで真っ向からぶつかっていくんやから、めちゃくちゃカッコ良えわ!」
「・・そんな器用な事、出来ないだけなんだけど…でも、ありがとう。」
私は照れ笑いを浮かべた。
佐々木「でもともみちゃんが侑君が好きだったとは意外やったわ。」
「そ、そうかな…?」
あやか「私は案外2人はお似合いやと思うで?不器用で真っ直ぐなトコとかそっくりやん。」
佐々木「なるほどね〜。私はてっきり治君やと思ってたわ。
けど、ともみちゃんの心を動かしたんは侑君やったんやな。まぁ、私は相手が誰であっても応援してるで!」
「ありがとう…。頑張る。」
佐々木「てかそろそろ待ち合わせの時間やんな?」
夕暮れ時、通りには花火大会の会場へ向かう人達が増え、浴衣を着たカップルや友達同士に家族連れなどで賑わっていた。
その中から頭一つ飛び出た長身の3人がこちらに向かって歩いて来た。