第18章 2度目の夏。
横になったままの侑君が手を伸ばした。
いつもより控えめなトーンで囁かれた言葉に、真っ赤な顔で頷くと
侑君は目を細めて笑った。
余裕な表情の侑君に対して、私は口から心臓が飛び出るのではないかと思う程、ドキドキしている。
おずおずと侑君に近づくと腕の中にすっぽりと収められ、ぎゅっと抱きしめられる。
侑「は〜ともみちゃんは抱き心地ええな〜。」
「侑君は温かくて落ち着く…。」
私達は至近距離で顔を見合わせるとフッと笑った。
心が満たされて、好きが溢れる…。
侑「ともみちゃん、昨日電話した時、ほんまは1人で寂しかったん?」
侑君の目が切なげに揺れた。
私は少し目を泳がせた後、コクッと頷いた。
そんな私を見て、侑君は、
侑「ハッ、今日は素直やなー。そうやって俺には弱音吐いたらええよ、ちゃんと受け止めたる。」
そう言いながらヨシヨシと頭を撫でてくれた。
大きな手があまりに心地良くて、私は目を閉じて侑君の胸に顔を埋めた。
トク、トク、と聞こえてくる胸の音を聞いていると何だか眠くなってくる。
「・・侑君、、私、侑君のこと・・」
侑「ともみちゃん、俺から言わせて?」
「・・・ん。」
侑「・・俺、ともみちゃんのことが好きや。いい加減な気持ちとかじゃなくて、、
その真剣に、、、ってともみちゃん?
・・え、寝てる??」
私は温かい腕の中でいつの間にか眠りに落ちていた。
フワフワとした幸せな夢の中で、侑君が私を抱きしめて優しい言葉を掛けてくれる。
私を好きだって、可愛いって甘い言葉を囁いて…。
キス、をする。
そんな幸せな夢を見た…