第18章 2度目の夏。
そんなある日、
ただいまー!
と玄関から3人の声が聞こえ、リビングが瞬く間に賑やかになる。
侑「ともみちゃん今日の飯何ー?」
「おかえりなさい。今日は生姜焼きです。」
治「生姜焼き⁈美味そーやなぁ!早よ食いたい!」
侑「俺の多めにして〜」
肉を焼いていると、クンクンと鼻を鳴らす2人がカウンター越しに顔を覗かせた。
「2人共、まずは手洗いうがい!」
侑 治 「はーい。」
俺が先や!と競い合うように洗面所へ向かう2人と入れ替えに、手洗いを済ませた倫太郎君がリビングにやって来た。
倫太郎「ともみ、ただいま。」
「おかえりなさい。あ、倫太郎君宛ての郵便物、テーブルの上に置いといたよ。」
倫太郎「サンキュ。」
倫太郎君は椅子に座り、郵便物を確認していると、
倫太郎「・・ん、コレは?」
ふと視線を向けると、折りたたんでおいた花火大会のチラシを見ていた。