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ハイキュー  夢を追うあなたと。

第17章 揺らぐ。


翌日

ピピッと電子音が鳴る。


侑「・・・。」


体温計を確認した侑君は、何事も無かったかのようにケースに戻そうとした。
が、私はすかさずその手から体温計を奪い取り画面を確認する。


「38.7⁈やっぱり熱あるし‼︎」

テーブルに突っ伏している侑君を睨みつける。

侑「・・薬飲んだら平気やし…せらからともみちゃん薬ちょーだい。」


侑君はトロンとした目で私を見上げながら手を伸ばすが、私はそれを払いのけた。


「全然平気じゃない。今日は学校休んで大人しく寝てるコト!」



すでにあやかさん、倫太郎君、治君の3人は朝練に行ってしまった。

普段から寝起きがあまり良くない侑君が今日は更に寝起きが悪かった。
朝ごはんに食いつかない姿が決定打となり、無理やり熱を測らせたら、、、思った通りだった。

侑君、ずぶ濡れだったし、昨日の雨が原因だ。
ふと昨日の事が頭をよぎる。


倫太郎君と治君の話しでは携帯を取りに戻っただけだからすぐ帰ってくる、とは言っていたけど、2人が帰ってきてから30分以上たつし、外の雨は酷くなる一方で私はいてもたってもいられなかった。


迎えに行くと言うと2人に引き留められる気がして、黙ってタオルと傘を2本持って外へ出た。
外はすでに真っ暗だったが、雨は思いの外、小雨に変わっていて少しホッとした。

けど少し離れた街灯の下を歩く侑君を見つけ、私は思わず駆け出していた。




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