第17章 揺らぐ。
侑「あー腹減った!早よ飯食いたい〜」
部活終わりの帰り道、帰る先が同じ3人は肩を並べて歩いていた。
治「夕飯何やろ。ともみちゃんに今から帰るメールでも入れたろ。」
侑「はー?そんなんせんでええわ!新婚さんかっちゅーねん‼︎」
治「・・てか角名。今誰にメール送ったん?」
黙って携帯をいじっていた角名に治が食いつく。
倫太郎「今日は餃子だって。」
涼しい顔で答える角名は、いつからメールのやり取りをしていたのか、すでに夕飯の献立まで熟知していた。
そんな角名をムスッとした表情で睨み、治は携帯をポケットにしまった。
侑「あーっ‼︎」
治「何や⁈」
倫太郎「うるさ。」
侑「携帯、部室に忘れて来てもうた!」
侑はズボンのポケットを探るが残念ながら何も入っていない。
治「まだ北さん達おるんちゃう?早よ取り行きーや。」
侑「くーっ‼︎北さんにまた怒られるやんかー!」
がっくりと肩を落とした侑に背を向ける2人。
倫太郎「じゃ、お先ー。」
治「先飯、食うとるで。」
侑「ダッシュで帰るさかい‼︎俺の分まで食うたら許さへんで‼︎」
侑はそう言い残し、踵を返して学校へ戻って行った。