第3章 下宿生活。
倫太郎「・・・無防備だな。」
目の前の彼女は起きる気配はなく、小さく寝息をたてている。
"もっと見てみたい"
そんな下心が沸々と湧いてきた。
俺はともみの目の前にしゃがみ込み、顔にかかった長い前髪をそっと耳にかけた。
倫太郎「マジか、、」
驚いた。
今まで度ギツイ眼鏡と鬱陶しい髪の毛で隠されてたが、コイツすっげぇ美人なんじゃ…。
閉じた目は長い睫毛で影を作り、右の目元には小さな泣きぼくろがある。通った鼻筋に形の良い唇。
想像以上に整った顔をしていてつい見惚れてしまった。
ドキドキと脈打つ心臓にこのまま見てたらヤバい、と思う。
下手に手なんか出したらかよこさんに追い出されんだろうな…。
俺は立ち上がるとその場から一旦離れ、洗面所へ向かった。
鏡に映る自分の顔がいつもより赤く見えるのはきっと気のせいだ。
洗面台に両手を突き手と顔を洗う。
幾分スッキリしたところで、再びリビングへ戻ろうと足を向けると…